研究室での生活


心理物理学が感性学を学ぶために篠森研究室ではしっかりと本を読み込む必要があります.そのため、3年生の間でも教材費は約1万円(2000年度の場合)が必要となります.また就職活動などに備えるべく,3年次や4年次でも進路が決まるまでは,バイトはOKです.ただし,4年生の10月以降はあまり時間のとられるバイトはお勧めできませんので,あらかじめ留意しておいて下さい.

指導教員が夏休みは海外に出てしまいますので,夏休みは自由に研究できます.来ない人も多いのですが.

昔は宴会が割と多めにあってお金がいりました.今はあまり宴会はありません.いずれにしても,篠森研のコンセプトは「割り勘」です.よって出席は,特に指定されたもの(新入生歓迎会,忘年会および研究室謝恩会)以外は参加は任意です.

今のところは合宿などはありませんが,院生諸君が遊び企画なども含めて考えてくれていると思います.

またモノポリー(TM)は必修です.少なくとも平均的な技量になるまでは,勝つまで練習しますのであらかじめ覚悟しておいて下さい.これはこのゲームに必要な能力が,この分野での研究活動に大きく必要だからです.

さらに横山光輝の「史記」(全15巻)は必ず読んでもらいます.就職活動に大きく役に立ちます.

また研究室はBS放送が導入されております。英語の学習のためですので、英語音声を利用される限りご自由にご覧ください。

 


 

スケジュール


(1)視覚研究に関する基礎知識を学習します(3年生からの輪講)

最初は日本語教材を章,節ごとに担当を決めて,それを他のメンバーにわかるように説明します.いままでの教材は
 * 「Coloring Guide」 日本塗装工業会編
 * 「色彩心理学入門」 大山 正著 中公新書
 * 「色覚のメカニズム」内山 恵二著 朝倉書店
 * 「視覚の心理物理学」池田 光男著 森北出版
などでしたが,同じ本は面白くないので変えていこうと思っておりました.最近は私の著書である

 ・「視覚1」篠森敬三巻編集 朝倉書店
をまず最初に読んでいくことが多いです.

あと今年度から大学院生が技術輪講と英語論文輪講を始めましたのでそれに出席してもらう予定です. (発表もしてもらうと良いですが3年生ではちょっと無理でしょう)



(2)自分のプロジェクトについて考える(4年生になるくらいから・・)

視覚研究についておおよその感覚が身についてきたら自分の卒業研究テーマについて考え始めます.輪講では自分の研究しようとするテーマに沿った英語論文を用いるようになります.なお,就職や進学のための活動を優先していますので,(2)や(3)は,実際には進路が決まってからの活動となります.

17期生の場合は,進学(篠森研)1名,就職4名(うち1名は高校非常勤教諭)でした.就職組の場合は,就職活動が3年生の2月頃から始まることを考慮すると,早い段階から科学的なものの見方と社会的な常識を身に付いておく必要があります.そのため予備配属・研修配属のころからさまざまな機会を通してトレーニングを行います.

進学組の場合には,そのようなトレーニングは,就職組が就職活動で外に出ている 4月~6月ごろにおこないます.指導力強化のために無報酬のTAなどをお願いする場合もあります.



(3)卒研プロジェクトの推進とまとめ

自分の卒業研究テーマが固まったら,実際に実験設備を準備して実験を開始します.その結果を解析し,最終的には卒業研究論文としてまとめ,学内および学外の発表となります.プログラミング言語は昔は"TURBO Pascal" から発展した"Delphi"でしたが、2017年度よりMATLABの大学ライセンスが導入されますので、MTALABに移行します.ただし,プログラム自体を組まないでアイディアで勝負する方法も過去多数あります.時間があれば研究室紹介のところにある卒業論文を読んでみるとよいでしょう.

今までは卒業研究の内容は、日本視覚学会や日本色彩学会色覚研究会で発表していますので,それが目標ですが全員と限定しているわけではありません.ただ結果的には,「卒業研究」の場合は、全員の研究が学会発表の水準に達しています.私としては水準に達していれば発表しますし,達していなければ発表しない,ということにしています.なお発表する場合の東京への旅費についてはほぼ全額支援があります.


情報学群には科目としての『卒業研究』の他に『プロジェクト研究』があります。しかし研究室にほぼ毎日来るのにプロジェクト研究という水準に留まることは普通はありませんし、逆に研究室にあまり来ないのでプロジェクト研究がよいといわれましても,毎日来てくれない方にお願いできるような研究作業もありません.ということですので、近年指導したことはありません.最初からプロジェクト研究狙いの方は本研究室は向いていません.

学会終了後に情報学群の卒業研究発表会があり,そこでの発表と論文提出で卒業研究の単位が出ます.

その他の活動としては、オープンキャンパス,大学祭での未来工房などに研究内容を出展します.