遍照

logo

henzyo

■「遍照」というグループ名の由来

RFIDタグ(別名 ICタグ)を用いて,来るべきユビキタスネットワーク社会に対応した新しいネットワークアプリケーションの提案とそれを実現するための通信プロトコルアーキテクチャの研究を行っています.

ちなみに,遍照(へんじょう)とは「光が遍く(あまねく)世界を照らすこと」という言葉で、訳すると「どこにでも存在する」という意味になります。これは大日如来の別名,遍照金剛に由来します.偏在する(どこにでも存在する)という概念が,これからのユビキタス社会を含有していることから,本グループ名に採用されました.

■概論

遍照グループではRFID(Radio Frequency IDentification)を用いた研究を行っています.

henzyo2

RFIDとは無線ICチップでモノを識別する仕組みで,皆さんの身近なものでは学生カードやFelica,Suicaなどがそれに当てはまり,次世代のユビキタスネットワークを実現する手段として注目が集まっています.RFIDは,RFIDリーダ/ライタから電波を飛ばし,その電波を情報を記憶した無線 ICチップ(RFIDタグ)が受信し,通信を行う形でモノの識別を行います.

■遍照グループでの取り組み(1)「新しい通信プロトコルアーキテクチャの構築」

遍照グループの研究テーマは大きく分けて2つあり,ひとつは,新しい通信プロトコルアーキテクチャの研究です.

henzyo3

現在のRFIDの使用用途としては,バーコードに変わる商品識別やSuicaなどの個別識別を用いた課金システムなど,RFIDの固体識別を単純に用いたもが主流となっています.RFIDはその技術応用への期待が高まっる一方で,その導入システムへの応用が仕組みを単純に利用したものばかりではちょっと面白くありません.

そこでRFIDを用いた新しく,面白く,便利なアプリケーションを考案し,そのアプリケーションをスマートかつ画期的に利用できるための通信プロトコルアーキテクチャの研究を行っています.

■遍照グループでの取り組み(2) 「タグ間の通信品質の向上」

遍照グループのもうひとつの取り組みはRFIDリーダ/ライタとRFIDタグ間の通信品質向上の研究です.

henzyo4

現在のRFIDの通信システムでは,情報読み取り時にエラーをエラーとして正確に返すことができす,RFIDタグの存在は認識するのにRFIDタグに書き込まれた情報だけが読み取れない状態や,誤って別のRFIDタグと誤認識してしまう状態が発生します.このような状態では RFIDタグを利用したシステムでの安定したサービスの提供ができません.

そこでRFIDタグの認識をデジタル処理の概念ように情報を「読み取れる」、「読み取れない」の,二値化した状態に大別し,またエラー訂正処理を効率よく利用して,RFIDタグとリーダ/ライタ間の通信可能距離を伸ばす研究を行っています.

■遍照グループが目指すもの

このように遍照グループでは,設立3年目とまだ若いグループではありますが、来るべき次世代ユビキタスネットワークを盛り上げるために,日夜研究をしています.現在はRFIDをメインに扱っていますが,今後,研究の発展に合わせて用いる機器や分野を広げていこうと考えています.


■Topへ戻る ■前のページへ